フローリング表面塗装の種類
フローリングは大きく2つに分けることができます。
- 無垢材を使った無垢フローリング(単層フローリング)
- 木質系やシート系で表面を覆った合板フローリング(複層フローリング)
無垢フローリングのワックスがけに関してはこちらで紹介していますので、今回は合板(複層)フローリングのワックスがけについてご紹介します。
合板(複層)フローリングの種類
合板フローリングは表面が木質系の素材でできた木質系合板フローリングと木目柄などのプリントを施したシート系合板フローリングの2つがあります。
同じ合板フローリングと言っても、表面が木質系かシート系かでは全く異なりますので、ここでは別々にご紹介します。
木質系合板フローリング
木質系合板フローリングは複層フローリングの表面に化粧用の木目のきれいな板を薄く貼っています。
表面も木材なので扱いは無垢フローリングと同じなのでは?と疑問に思う方もいるかと思いますが、複層になっている下の部分の木材が集合材を使用していたりと何かしらの接着剤等を使用しているため、性質は無垢フローリングとは全く異なります。
木質系複合フローリングは、無垢フローリングとは異なるものの、全て木材からなるフローリングであるため、水に弱いです。
そのため、木質系複合フローリングには、ワックスやフロアコーティングなどで、表面を保護してあげる必要があります。
更に、木質系合板フローリングでポイントとなってくるのはUV塗装(UVコーティング)などの表面塗装の種類です。
表面塗装の種類によって、ワックスの要不要、可不可が決まってきます。
ワックス剤としては、基本的には表面塗装の種類と同じものを使用してワックス(コーティング)するのが一般的です。
また、鏡面塗装やUV塗装でコーティングされた木質系合板フローリングの場合、水やワックスを弾いてしまうので市販のワックス剤は使用できません。
そのため、水やワックスを弾いてしまうフローリングの場合は、ワックス前にワックス下地(リンレイ ハイテクフローリングコート)を塗布するか、フロアコーティングをする…という選択肢になります。
シートフローリング(プリント合板)
表面に木目がプリントアウトされたシートを貼った合板(複層)フローリングです。
更にその上に特殊加工が施されているため、一見、木質系合板フローリングと見分けることは難しいです。
最近の住宅ではこちらのシートフローリングが多く利用されています。
シートフローリングは表面が柔らかいため、FB処理という加工をして表面を強くしています。
このFB処理はUV処理やハードコーティングと同じような性質があり、水分を弾きます。そのため、ワックスフリーであることが多いです。
ワックスフリーと言われるフローリングの多くはこのシートフローリングです。
フローリングの種類 | 表面塗装の種類 | ワックスの要不要・可不可 |
---|---|---|
木質系合板フローリング | 表面塗装なし
水性ワックス |
ワックス可能。必要 |
UV塗装
樹脂系(ウレタン・アクリル樹脂)コーティング・鏡面塗装 |
素材にもよりもよりますが、ワックス不要なものが多い。不要と言うより不可の塗装もあるため、確認が必要です。
経年劣化により塗装が剥がれてくることあり。 |
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シート系合板フローリング | FB処理 | ワックスフリー/ワックス不可(が多い)
しかし、ワックスは塗った方がよいという意見もある。 |
シート系合板フローリングは、表面をFB処理で強化しているといっても、やはり強度が弱いと言われています。
また汚れやツヤが気になる方もいると思います。
シート系合板フローリングにもワックスをかけたい!と言う方のためにお勧めなのが、「ハイテクフローリングコート」です。
木質系合板フローリングでUV塗装や鏡面塗装を施されたフローリングにも使用できます。
これは専用の下地材ですので、これを塗った後であれば、FB処理したシート系合板フローリングの上からでもワックスを塗ることができます。
合板フローリングに関しては、表面塗装の種類や素材によって、ワックスをかけた方がよいORかけない方がよい、ワックスをかけても良いORかけてはダメ…などの意見は素材やメーカーによって違っています。またワックスの業者によっても意見が異なるようです。
そのため、ワックスをかけてよいのかの正確な判断は、一般の方には難しいところです。
そこで、ワックスをかけたい…表面のツヤが気になる…と言う方にはALLワックスシートのようなシートタイプのワックスをおすすめします。
本格的なワックスがけに比べると労力も少なくてよい分、効力も少なめのため、試しにワックスがけ…と言う形で利用するにはお手軽で便利です。